構造特徴・概要 |
江戸時代幕末頃の医者・蘭学者である伊東玄朴の旧宅である。現在残される旧宅は、安政四年(1821)に建替えた旧宅である。5.5間、4間の葦葺き平屋の建物で、にわなかすぐに3畳間、その右手に八畳間がある。その奥に八畳の床の間付の座敷間がある。座敷裏側には廊下を設け厠と物置がある。八畳の座敷には濡れ縁が付く。なお、にわなか横の八畳間は玄朴が医者として開業していた時の診療室となり玄関と出格子が付き、出格子部分には一畳の板の間でここで薬などの調合を行っていたと伝えられる。建物の北外に、かまやと井戸がある。敷地は、仁比山神社参道沿いに石垣を築き、石門と石段を持つのぼり口がある。建物南には庭園があり、濡れ縁そばに玄朴お手植えと伝える梅の木がある。
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背景・由来・伝承 |
伊東玄朴が、古川左庵に就いて医療を学び、19歳の時に自宅に帰り医業を開く。旧宅は安政4年(1821)に建て替えが行われた建築材に墨書された資料が発見された。 |