構造特徴・概要 |
今古賀地区に伝えられている占い行事で、器の中の酒に生えたカビ並びに酒の減り具合により1年の吉凶を占う。施主は、早朝5時頃に神社に来て火を焚く。夜が明けてから器を入れている箱を開け、器の中の変化により占う。表面の変化によって、その年の様子を判断し、表面が割れていたら来年は干ばつになる。器いっぱいになっていたら災害が起こるのではないか等と占いの仕方が伝えられている。占い後は、器に持ってこられた全員の酒を器に満杯に入れ蓋をして1年安置する。 参拝に来る時は酒を5合、生いわしを5匹ずつ持参し、いわしは神様にお供えして、その後焼いてみんなで食する。持ってこられた酒は1杯ずつでも全員分を器に入れる。 以前は、器を扱う人は身を清める習わしで、集落の池で禊をし羽織袴でおこなわれていた。集落が水不足で火事等にならないように神様に願を掛ける意味合いで、1月10日までお酒を断つことになっていた。 今古賀地区のみの行事であったが、現在は鹿路地区住民が参加し行われるようになっている。 |
現状 |
毎年、12月に今古賀地区の古老により執り行われている。現在は、鹿路地区住民も参加されている。 器は、元素焼きの蓋つきの器であったが、数十年前に盗難にあい、現在は磁器の器になっている。このため、素焼きの器に比べ、変化が少なくなり分かりにくい。 |
背景・由来・伝承 |
表面の変化によって、その年の様子を判断する。例:表面が割れていたら来年は干ばつになる。いっぱいになっていたら災害が起こるのではないか等 ・夜が明けてから器を入れている箱を開ける ・以前は器を扱う人は集落の長老だった ・集落そのものが水不足で火事等にならないように神様に願を掛ける意味合いで、その集落は1月10日までお酒を絶対に扱ってはダメと言うことになっていた。 |
祭・行事 |
旧暦11月15日(基準日) 12月20日(2010年) 12月9日(2011年) 12月27日(2012年) |