構造特徴・概要 |
明治の実業家伊丹弥太郎が築造した別邸で、旧仁比山護国寺不動院跡に建つ。旧寺院跡に書院、茶室、池庭、平庭を配する庭園で、飛石は回遊するように配され、庭全体を40種もの苔が覆っている。この庭園は、久留米の名作庭家である誓行寺の阿和尚が明治33年から約9年をかけて築庭している。建物は、明治25年に完成しており、大正9年に改築が行われ、その際「九年庵」の扁額を持つ茶室が建てられている。現在は茶室はない。建物は、数寄屋構造である。
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背景・由来・伝承 |
伊丹弥太郎により、仁比山護国寺跡の土地を購入し、明治25年5月11日に別邸が建設される。大正9年「九年庵」の扁額を掲げる茶室建設。昭和35年2月倉田泰蔵氏の所有となる。昭和37年5月庭園造作と家屋一部新築される。昭和52年屋根葺替。昭和57年より土地を佐賀県が購入、昭和58年に建物が佐賀県に寄贈される。平成5年11月19日国名勝指定。現在に至る。 |
規模 |
総面積:約28,000㎡ 庭園:6,800㎡ 建坪:320㎡(97坪) |