構造特徴・概要 |
現状、断面長形状の方柱塔と六地蔵の笠が組まれている。塔身は、一石造りで上半部に長方形の龕を設け、反花座と蓮華座が付く地蔵菩薩坐像を肉彫りする。反花座は方形状でわずかに連弁と思われる文様が確認できる。蓮華座は単弁の蓮弁と間弁を廻らす。蓮華座上に結跏趺坐に足を組む地蔵菩薩像が彫られる。剃髪で衲衣を纏い胸元で印を結び、丸みを持った宝珠と思われる持物を持つ。反花座直下の中央に「卍」を線刻し、その下位に横方向区画線がある。横線会は、埋没して詳細は不明である。左右側面に年号と人名が刻まれている。最上部は、龕の上端部の枠はなく、地蔵の頭頂部で切れている。現在は六地蔵の笠が組まれるが、本来の組み合わせではないと思われる。 建立年号は、永正8年(1511)で、神埼市内で最も古い年号を持つ石塔である。 |
規模 |
【全体規模】高:77.0㎝・ 幅:28.0㎝・ 奥:28.0㎝ |
銘文 ※1、※2 |
【塔身右面】 ?永正八年辛未十月吉(日)
【塔身左面】 藤松菴誌■ |