構造特徴・概要 |
朝鮮鐘と和鐘の特徴を持つ。双頭の龍頭で笠と上帯の境には笠突起弁を持つ。上帯は上部を三本、下部を二本の紐で区画し内部に花文(牡丹か)を施す。乳ノ間は蔓草文を施す帯で区画され、三列9個の乳が見られる。中位やや下方に撞座があり、縦帯・中帯とはない。下帯は上部を2本の紐で、下部を列点文で区画され、内部に蔓草文を施す。駒の爪は先端が尖り張出す。鐘身下半に銘文を彫る。 |
背景・由来・伝承 |
本鐘は、正徳元年に谷口吉三郎が鋳造したものであるが、銘文には小城郡下合瀬村正善寺とある。本来は正善寺の半鐘であったが、現在善信寺の半鐘となっている。 |
規模 |
【全体規模】鐘高:60.0㎝、底部外径:36.0㎝、内径28.5㎝ |
銘文 ※1、※2 |
【正面から時計回り】 肥前小城郡下合瀬村正善寺 小鐘銘并序 夫報鐘之為切也載テ墳興濟 濟焉故余茲之秋普募衆縁 以南呂三日落慶焉因所祈檀 門逐歳月冨庶法運 天地悠 久矣廻為之銘白 震驚塵世夢 晨夕法輪成 功徳盈千界 長流無盡聲 小城郡下合瀬村 嘉村七郎兵衛 同名杢左衛門 神埼郡平松村 藤瀬八兵衛 正徳元辛夘六月吉日 現住月周代掛之 肥前佐嘉長瀬町住谷口吉三郎 作之 |