みゆき大祭 締元行列
COMMUNITY KANZAKI&ME
2012/3/30 更新
受け継がれる伝統
きたる4月の7日と8日にかけて行われる、櫛田宮のみゆき大祭。
神輿のお下り、お上りの際、地元町民によって奉納される、「締元行列」について、今年の行列を担当される、2組の方にお話しを伺いました。
参勤交代、大名行列の様相を今に伝える「締元行列」
─締元行列とはどういったものなんですか?
これは、800年ほど昔、室町時代から継承されている行事です。
参加者が、それぞれ、奴(やっこ)さん、八乙女(やおとめ)、などの役割に分かれ、さいの毛(しゃーのけ)、傘鉾(かさぼこ)、はさみ箱を、交代に投げ渡しながら、下の宮から櫛田宮までをずーっと練り歩きます。
そういう風な行列なんですよ。
現在では、神埼町内を4組に分けて、2年に一度行っています。
今年は、2組ということで、私たち、2丁目と本掘と野目ヶ里、この三地区が担当しています。
─行列という事ですが、どのくらいの人数が参加されるのですか?
全体で、220人ほどが参加します。
奴さんは、ちょっと多くて、117人ほど、女の子が扮する八乙女は、93人ほどです。
今年は、前回より30名ほど多いんですよ。
というのは、少子高齢化の影響で、人数が少ないと祭りにならないということで、外孫でもよいから参加してくれと呼びかけて、やっと30人ほど増えました(笑)
昔は、中学生、高校生も参加してましたけども、今は部活などで、なかなか参加がない。
今年も、小学生や、幼児などが多いですね。
高い技術を要する「投げ渡し」の所作
─苦労されるところはどのような部分でしょうか?
掛け声なんかは、子ども達はすぐ覚えるんですけどね。やっぱり動作ですかね。
投げ渡しにもルールがありますから。
基礎から、ずっと覚えてもらわないといけない。
これを、何回も何回も、繰り返して練習します。
青年になれば、もう少し早く覚えてもらえるので、8日間か9日間の練習をしています。
─行列の見どころ、ここを見てほしいというところはありますか?
櫛田宮の中に、琴の池という池があり、その池を渡る太鼓橋という橋があるんですね。
その橋の両端で、投げ渡しを行う、これが技術的にも難しく、見どころだと思います。
距離が離れていますからね、相当練習しないといけません。
写真を撮られるのも、そこがいいですよ。
─今後、締元行列を受け継いでいくにあたり、どのように取り組んでいきたいですか?
なんせ、距離が遠いですから。
くたびれて、道に座り込んだりする時もありますからね。
何とかがんばって、(そういう事がない様)厳しく指導しながら、今後も、後世に受け継いでいきたい思っています。
田原 新一(たばる しんいち)神埼2丁目区長
昭和15年、佐賀県神埼市生まれ。