神埼市デジタルミュージアム 地域資源とまちづくり
COMMUNITY KANZAKI&ME
2012/3/1 更新
歴史文化遺産を活かしたまちづくり
いよいよオープンとなった神埼市デジタルミュージアム「かんざき@NAVI」
その背景となったまちづくり事業から、デジタルミュージアムの魅力、市民の皆さまへのメッセージなど、事業を進めた松本市長に直接想いを伺いました。
歴史文化遺産を活かしたまちづくり について
─デジタルミュージアムの背景となった「歴史文化遺産を活かしたまちづくり」事業についてお聞かせください。
新しい取組で、長く続くものは何かというと、やはり、そこにあるもの、特別なもの、地域だけのものに係るものだけです。
それを考えると、やはり歴史しかありません。
歴史は、他の町には真似られません。
ずっと以前から、神埼市にある、歴史や文化を、もう一度大切に堀り起こすべきではないだろうか、と考えていました。
そのようにして掘り起こした歴史や文化を、より良いものに育てる、という事が大切です。
それができたら、育てたものを市外に発信し、多くの方に見てもらう事で、市民の皆さんも、自分たちの地域の歴史を再発見して、再び考えるきっかけになればと。
『歴史』を軸に、日本の歴史を学べる町と出来たらいいな、というところから、この事業を始めました。
デジタルミュージアム「かんざき@NAVI」の魅力
─まちづくり事業の一端であるデジタルミュージアムですが、その魅力をずばり教えてください。
パンフレットやチラシを見るというのも、その町を知るひとつの方法ですが、インターネットを使えば、神埼市のこれまでの歴史や文化遺産といったものを、一瞬にして見る事が出来ます。
これが「かんざき@NAVI」の最大の魅力のひとつです。
デジタルミュージアムは、神埼の歴史や文化を集約したサイトであり、そこで見てもらい、学んでもらい、そこで見たもの、知ったものを元に、今度は実際に、現場に来て、楽しんでいただく事が出来る。
こういった事への手がかりに、足がかりとなるのが、デジタルミュージアム「かんざき@NAVI」だと思っています。
市長が特に印象に残っている地域資源とは
─神埼市の魅力的な地域資源を数多く紹介しているデジタルミュージアムですが、特に市長の印象に残っている資源を教えてください。
やっぱり、私の生まれ育ったところの氏神様ですね。
私は、高志神社というところが氏神様になります。
そこでは、毎年、狂言が上演されていまして、今では全国で3か所しか残っていない鷺流が伝わっており、これは大変素晴らしい事だと思ってます。
それと、神埼町の櫛田宮で2年に一度の春に行われる、みゆき大祭など、こういったものには強く関心があったところでした。
仁比山神社の12年に一度行われる大御田祭とか、脊振町の脊振神社で11月に行われる、火祭も非常にいいものだと思っております。
市民参加で作り上げるデジタルミュージアム
─デジタルミュージアムを、今後市民の皆さんにどのように使っていって欲しいですか?
デジタルミュージアムは、市民の皆さんが、自分達の住んでいる神埼市内に、そして身の回りにどういったものがあるかという事を知ってもらう方法、その便利なツールになりますね。
そういった地域の歴史や文化遺産に関心を持った方達が、色々な事を、自らが調べて学んでいく、そうする事でより深く知ってもらう事が出来ればと思っています。
また、市民の皆様に、このデジタルミュージアムの充実に参加していただきたい。
お持ちの情報や知識、調べたものを提供してもらって、デジタルミュージアムそのものの、内容、質を高めていくということも出来るものと考えています。
そこに生きがいや地域への貢献を見出してもらえれば、神埼市を活き活きとした地域にすることが出来るのでは、と思っています。
市民の方にメッセージ
─最後に市民の皆さんにひとことメッセージをお願いします。
自分達が産まれて住んでいる地域が、歴史の中でどのような位置付けにあるのかという事を、知って暮らすのと、まったく知らずに暮らしていくのとでは、全然違うと思います。
市民の皆さんに、神埼という土地が、日本の歴史の中で占めてきた位置を、もっと知っていただければ、私達の郷土が如何に大切なものであるかという事に気付き、誇りを持ってもらえるんじゃないかと。
2月26日(日)放送のNHK大河ドラマ「平清盛」の中で、「神埼」や「神埼荘」の文字や言葉が何回も出てきました。
私たちも郷土が、このような形で全国に知られるのは大変嬉しいことですが、私たちは自らの地域の歴史をもっとよく知らなければならないと思いました。
そうなることで、日々の暮らしの中で、歴史に関心を持ち、土地柄や風土、自然を、もっともっと大切に扱っていただけるのではないかと。
そのように活動していただける町づくりを、市をあげて進めていきたいと思っていますし、これが本当の地域振興になっていくんだな、と思うんですね。
観光というもので、よそから多くの方に来ていただきたいんですが、来て頂く為には、そこの地域が輝いている事が必要ですよね。
光を観るという事ですからね。
そこに住んでいる市民の皆さんが、いきいきとしている、いきがいを感じている、何かの目標に向かって一生懸命やっている姿を、外の地域の方々に神埼市を見て頂いた時に、「神埼はなんかすごいよね」「エネルギッシュだよね」という事を感じていただきたい。
その光が何であるかといった時に、先ほど言った『歴史』を、私達の心の拠り所として、この歴史というものを、みんなでしっかりと学びながら、私達のご先祖を大切にしていこうという事を、お願いしたいなと思っています。
最後に デジタルミュージアム制作スタッフと
松本 茂幸(まつもと しげゆき)神埼市長
昭和25年、佐賀県神埼市生まれ。
平成17年3月神埼町長に就任。
平成18年には、脊振町、神埼町、千代田町の3町が合併、神埼市となり、その市長を務める。
平成22年、神埼市長に再任(2期目)。